温度だけでなく空気の質を変える技術で
青果物の熟成や長期貯蔵をコントロール

空調・冷蔵・冷凍および温度・湿度に関する技術を基盤として、主に食品・青果・鮮魚などの業界に向けた、各種設備の設計・調達・施工・保守など、トータルな空調エンジニアリングサービスを提供しています。

たとえば、果実の熟成をうながす「追熟加工設備」は、輸入した青い状態のバナナをエチレンガスなどの調節により、大量かつ均一に熟成させることができます。アボカドやマンゴーなどにも応用でき、美味しく見た目の美しい青果物の提供に寄与しています。また、リンゴなど果物の呼吸作用を抑える「CA貯蔵設備※」は、温度のほか庫内の空気組成までをコントロールすることにより、長期貯蔵・通年流通を可能にします。

ASANETSU事業部として半世紀にわたり培ってきた、空調・冷蔵・冷凍技術で空気の組成を変化させる独自の手法は、国内外から高く評価されてきました。バナナの追熟加工設備では国内シェア約6割を占めるなど、ニッチな市場ながら国内トップクラスの実績を誇ります。

  • CA貯蔵…貯蔵庫内の温度を下げ、同時にガス濃度を調整することにより、果実の呼吸作用を抑制し、貯蔵性を高める方法のこと。
バナナの熟成をコントロールする「追熟加工設備」。
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バナナの熟成をコントロールする「追熟加工設備」。
果実の呼吸作用を抑制して貯蔵性を高める「CA貯蔵設備」。
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果実の呼吸作用を抑制して貯蔵性を高める「CA貯蔵設備」。

実験施設「Antec Labo」で技術研究

ASANETSU事業部では、お客さまからの「新たに青果物の追熟・長期貯蔵を検討したい」という要望に応えるため、追熟加工設備とCA貯蔵設備を備えた実験施設「Antec Labo」を保有しています。青果物は種類だけでなく、生育環境や収穫時期によって特性が大きく異なるため、さまざまな試験や分析を実施しています。また、大学との連携で食品ロス削減についての共同研究や、ラボを活用して事業領域拡大に取り組むなど、最適な設備づくりに努めています。

主な取引先

  • 東洋埠頭(株)
  • 東京青果(株)
  • 福岡大同青果(株)
  • JAつがる弘前
  • (株)スミフルプロセスネットワーク
  • (株)ユニフルーティージャパン など